パックラフトはパンパンに空気入れても、水が空気を冷やすことで萎んでしまいます。
冬場であれば大気温より水温の方が高いケースが多いのでこの様なトラブルは発生しにくいのですが、ベストシーズンである夏場は水温より大気温の方が遥かに高いので、水に浸けると驚くべきほどパックラフトが萎みます。 この為、出艇前にしっかりとチューブに水をかけ、萎んだのを確認した後に再度空気を充填してから出艇するのがセオリーです。それでも空気圧が下がってくるので、途中でもう1度か2度、空気を補填する事となります。
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これが川であればすぐに岸に寄れるので問題ありませんが、海や湖の場合にはすぐに岸には寄れません。 空気圧が下がる事で著しく航行能力が低下するので、場合によっては岸に戻れなくなる危険も、
安定感も失うので、波にひっくり返される危険すらあります。
そこで考えたのが " ブレスエアシステム " です! これがあれば乗船したまま空気を入れられます!!
特に海では、沖に出て潮目が変わった瞬間に水温が冷たくなる場合があります。 それまでの水温であれば適切な空気圧だったのに、突然の水温低下によって空気圧が下がる場合があります。 海でパックラフトを使用する上で、ブレスエアシステムは必ずあるべき装備だと考えています。 また仮に沖まで出ている時に釣り針でチューブに穴を空けてしまったとします。 丁寧に針を抜き取り、チューブの湿気を拭き取ってからダクトテープを貼れば穴あきの補修はできますが、その間にある程度空気が抜けてしまいます。 それも短時間であれば大きな影響はありませんが、不慣れな作業で長時間かかってしまえば空気圧が低下してしまいます。 この様な状況においても、そっとバルブキャップを開け(バルブ本体を外してしまわない様に注意して下さい)、ブレスエアシステムを使って空気を入れる事で海上でも空気を入れる事ができます。 これは大きな安心感につながります! パックラフトの性能に直接的には影響しない付属品ですが、安全にパックラフティングを楽しむ上でとても重要なアイテムであると山童では考えています。