マルチユースコックピットは実にユニークな発想のもと生まれた構造です。
パックラフトのみならず、全てのパドルスポーツボートは " 特定の遊びにフォーカスした設計 " が為されてます。急流に合わせたホワイトウォーターモデル、静水に合わせたフラットウォーターモデルと、その方向性が明確に定められています。
" 山紫水明 " では、山童が採用しているベルクロシートシステムをフル活用する事で着座位置にバリエーションを持たせる事で、実に様々な用途に活用できるバーサタイル性を持たせる事に成功しました!!
フロントシートを後ろへ可動し、リヤシートは取り外し、船首側に固定してフットレストとして使用します。ダウンリバーを楽しんだり、長距離クルージングを楽しむ際に使用するモードになります。
船体中央部に着座する事になるので、もっとも操作性、運動性能が高まる仕様になります。後方には荷物を積載する事ができます。
例えば 20L 程度までの小型のクーラーボックスを積載して、海岸線キャンプクルージングを楽しみつつ、釣りをして食糧現地確保しながらの旅を行うなども可能です。キャンプ道具を積んでゆったり川旅キャンプを楽しむのも良いでしょう。(荷物を積んだまま底をすると、岩と硬い荷物が接触してボトムに穴が開く可能性があります。ダウンリバーで使用する場合、リヤシートを取り付けた上に積載することを推奨します。)
フロントシートとフロントバッグレストを外しリヤシートに座ります。前方に大きな空間が生まれるので、大量の荷物を積載することも可能です。
例えば自転車にパックラフトを積載して上流部を目指し、パックラフトに自転車を積んでダウンリバーを楽しむ " バイクラフティング " を行う場合、モード2を使用します。全長、全幅共に大きく、バウの横幅も大きく拡張された " 山紫水明 " は、自転車を積載しても極めて安定した航行が可能です。
また長さ 70cm × 幅30cm 30L程度のクーラーボックスを積載すると、ブリやカンパチなどの青物を狙った釣りにも対応できる様になります。
クーラーボックスまでの距離は凡そ95cmとなるので、足でクーラーボックスに踏ん張れるサイズ感になります。うねりがあっても投げ出される心配が減ります。
目の前にクーラーボックスが来るので、蓋上に魚群探知機を固定したり、釣れた魚を絞める作業台として使用したり、側面にロッドホルダーを設けたり、シーフラッグを固定したりといろいろ便利に使えます。
左右に4.5cmずつ隙間が開くので、タモを置いたり、バケツを置いたりにも便利。
本格的なインショアボートフィッシングに、自艇を持って電車でアクセスする事ができちゃいます!
前後にシート、バックレストを取り付けることで二人乗りも可能となります。
内部ストレージと拡張したバウの上に荷物を分散させる事で二人分のキャンプ道具の積載も可能。親子でキャンプクルージングなどを楽しむこともできます。愛犬と共に川旅をするなども楽しそうです!
" 山紫水明 " はマルチユースコックピットの採用により、激流のホワイトウォーターから海でのクルージングを、一人乗りでも、二人乗りでも楽しめるパックラフトに作りました!
こう聞くとちょっと中途半端に聞こえるかもしれませんが、実は " 高山流水 " を上回るダウンリバー性能も持ちます。電車やバスなどの公共交通機関、マイカー、オートバイなどで出かけられる場所で、開けた大きな流れをダウンリバーするならば、山紫水明より高性能なパックラフトはそうそうありません。
圧倒的安定感で、荒波も難なく乗り越えます!!
もちろん山奥までパックラフトを持ち込む、岩がゴロゴロと点在した流れであるなどの場合は " 高山流水 " の方が優れます。いろいろな遊びに使いたい、車や電車でアクセス可能な範囲でのダウンリバーしか行わないと言うことであれば、" 山紫水明 " は理想的な選択肢となるでしょう。
また言うまでも無く、静水域での性能は " 山紫水明 " はダントツに良いです!
特に海釣りで使用する事にフォーカスした場合、市場にある全パックラフトの中でも " 山紫水明 " より高いスペックの製品は存在しないのではないかと思います。(元々インショアボートゲームの為のフィッシングパックラフトとして開発しています。)
なので、パックラフトを背負って徒歩で山を登り、源流の流れをダウンリバーしたいとか、超軽量コンパクトなパックラフトで登山と絡めて遊びたい、旅行に持って行きたいなどの明確な目的がない場合、" 山紫水明 " を購入しておけば何にでも使えてきっとご満足頂けると思います。
それでいながら、どこで使っても最高水準のスペックを誇る、本当の意味でのバーサタイル性を持った一艇です。
そしてそのバーサタイル性を生み出しているのが、山童が生み出したマルチユースコックピットシステムです!